横浜に授与された物語（違）。
雑魚戦長ぇよ！
・・・・・・えー、取り乱しました。今回ご紹介するのは、硬派なＡ・ＲＰＧベイグラントストーリー。スクウェアお得意のポリゴン世界で構築された舞台で、非常にシビアでガチガチなお話が展開されていきます。
主人公に隠された謎とは？ そして多くに人物が絡み合う欲望と駆け引きの先に待つものは・・・？
キャラ関係。えーと、キャラの等身がかなり大きいのですが、グラフィックの関係上少し角張ってる印象を受けます。鎧や装甲の部分なら納得なのですが、地肌の部分や顔の輪郭も、というのはちと馴染めませんでした。
一方、キャラの描き分けと言うか、ストーリーの中での一人一人がかなりいい味を出していて、硬派なストーリー構成に一役買っていたり。ギャグとかは一切ありません。まさに歴史小説で出てくるようなカッコいい＆大人な駆け引きが盛り込まれて、そういうのが好きな人にはたまらんです。
ゲーム中は、音声と言えるかわかりませんが、人のうめき声が不明瞭。これは合成音かもしれないですが、はっきり声優あたりを使って「声」はちゃんとしたほうが良かったんじゃないかなぁ・・・・・・。人間同士の会話も一つの見所ですし、声優起用ならばそのへんも声入りのやり取りになって、もっと臨場感が出たと思います。
ゲームそのものが全体ダンジョンで進むんで、通して少し不気味的なメロディーで統一されています。それは世界観を壊してないのでＯＫ。
最初に述べたとおり、基本はＡ・ＲＰＧ。ただ聖剣伝説のような純粋なリアルタイムアクションではなく、コマンド式も混ざってますね。一定フィールド内で、敵が出たなら攻撃範囲までは近づく、すると攻撃や魔法の可能になるんで、そこでコマンドを入力すると言う。
その他の場面では基本的にリアルタイム。道中には動く床にタイミングよく飛び乗る必要がありますし、障害物を一つ一つ動かしていくパズルルームもあり。
その中で、武器や防具を集めながら少しずつ探索区域を広げる様は、やはりＲＰＧの要素を押さえています。
そうそう。武器防具で思い出しましたが。
ゲーム中には、お金や買い物の要素はありません。敵を倒す事、または宝箱にある武器や防具を手に入れ、それを工房にて解体したり組み合わせたりして、より高級なものへと変化させていきます。これがかなりの種類があり、こだわる人にはコレクターする楽しみも出てくるかと。
さて、この作品には万人受けし難いモノが大きく二つほどあります。
まずはストーリーの難解さ。<と言っても、クロノクロスの難解さとは別のタイプでして。あちらは、キーワードを与えられるもののそのキーワードの意味が良くわからない、こちらは、キャラクタが何を目的として動くのかぼかされている部分がある、そういう感じですね。
物語終盤で、一気に鮮明になるのですが、それにはそれまでのキャラそれぞれの言動を全部頭に叩き込んでおかないと「？」となる事必至。普通のＲＰＧのように、他人との会話の中で与えられる情報が多くないだけによりその傾向が強いです。
そしてもう一つ。雑魚戦が非常に長い！ 一つ一つのバトルがじっくり進むのですが、とにかくサクサクと進むような爽快感は皆無。それはともかく、あまりに時間を費やす事になるので、特に後半は閉口させられます。
バトルと言えば、ボス戦もかなりシビア。中でもブレス系・高位魔法を使う奴は厳しいですね。体中の部所、まんべんなくダメージを与えられ、一発昇天も珍しくない。タイミングよくボタンを押す事でダメージを多少軽減させたり、後半ならば魔法を一発だけ無効にする魔法もあるので、回避方法が無いわけではないですが、それでもちょっとタイミングがずれたりするともうアウト。
幸い、セーブポイントは多いのでやり直しの「やりきれなさ」はそれほどでもないのは救いでしょうか。
その他、武器の改造もその差がわかりにくい、パズルルームでヒントが少な過ぎる、など、システム面でプレイ中に不満を感じるところ多めかも。
全体的に、ユーザーライクなゲームとは言えません。基本的に、主人公一人で進まないといけませんし、自由に情報を集める事も出来ない。イベントごとの会話を漏らさず聞きながら、あとはそれらの組み合わせと想像による補完を駆使しないと、物語の全容を掴む事にすら四苦八苦します。
イチゲームとしても、「もうちょっとここをこうすれば・・・・・・」という点が目に付き、結果的に敷居を高くしてることも事実。
ただ、遊びきったあとに感じる骨太感は流石に頷けるものがあるんで、最近のビッグタイトルがややヌルいと思ってるヘビーユーザー向け、そういう作品だと思います。
そのへんは私としては、ＳＦＣ時代のロマサガ１あたりと似ているかも、なんて（笑）。
・重厚なストーリー。終盤で一本に繋がる展開。
・会話フキダシで表現される（しかも形状も色々変化）んで、
キャラの喜怒哀楽がわかりやすいか。
・ストーリー把握の為の、キャラの行動を拾うのに労力が・・・・・・。
・雑魚戦バトルにすらかなりの時間が。
ボス戦は一発死に注意！
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