仲間に出来る人、総勢３ケタ。
暴政をつくす皇帝バルバロッサ。その元で働く将軍の息子である主人公は、ふとしたことから知り合った解放軍に加わり、父と・・・そして帝国そのものと悲しい戦いを繰り広げる・・・。
コナミが送り出した、新機軸のＲＰＧ。
題名からわかる通り、中国の古典大衆物語「水滸伝」ネタを含んであります。まさか、本当に１０８星を集める（１０８人仲間にする）ことが出来るとは思いませんでしたけど。
ただ単にＲＰＧ的な戦闘で移動できる範囲を広げるだけでなく、随所に盛り込まれる「戦争」イベントで勢力を拡大する、という点が目新しい作品です。
残念なのは、そのどちらもがやや中途半端な出来になっているということでしょうか。
通常の戦闘は、扱える魔法等や他の行動の要素がすくなく、自然と打撃中心の力押しになってしまっています。ぶっちゃけた話、主人公と棒術師匠のカイの合体攻撃で、ほとんどのザコは蹴散らせます。
一方の戦争イベントですが、ランダム的要素が多く、正直「戦術的指揮」と呼ぶには物足りないです。
あと他の点でも言及したいことが少々・・・。
本拠地のチンチロリン勝負で、某カイジも真っ青なぐらいあっというまに資金が増やせたり、１０８人もいる仲間のせいで、一部極端に影が薄くなるキャラができてしまうなど・・・。
あとゲーム中では語られない伏線が多くて、消化不良に終わる部分があるのも不満と言えば不満ですね。
またグラフィックが「古い」という印象は否めません。ポリゴンとクォータービューで構成される戦闘シーンは感心しますが、フィールド・街中のグラフィックはＳＦＣ時代のゲーム並です。
この点で明らかに損をしている思えるのは、私だけではないでしょう。
・・・とまぁ、最初に厳しめの意見を並べてみたわけですが、ホントはかなり好きな作品なんですよ。設定やシステムで前述の通り不満点がちらほら見えますが、ストーリーの熱さでそのあたりをふっ飛ばしています。
全体的に悲劇性が強いので、全ての人に受け入れられるかどうかは疑問符がつきますが、それでも「魅せる」展開は必見です。
悲劇的な作品が好きな私は当然大満足。
１０８人いる仲間を集めることやアイテム収集にも楽しみがありますので、プレイヤーを惹きつける要素もなかなか揃っています。
ちなみに続編の幻想水滸伝２とは、一部データコンバータや重なる登場人物＆エピソードもありますから、〜２をプレイする前にはこちらをクリアしておくのが常道かと。
とりあえず良作。
ベスト版も出ていますし、値段分は十分に楽しめると思います。
最初の値段が６８００円じゃなかったら、私ももう少し早く、購入に踏み切っていたんですけどね。
・まさにＮ●Ｋ大河ドラマ。展開がアツいです。
・ちゃんと１０７人の仲間を集めてるとあの人が・・・。
・２種類の闘い方、どちらもやや大味。
・役割が洗濯係だけって仲間もいるのですが・・・（苦笑）。
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