な、なー、ななななーなーなーなー……（ループ）
アクションなんですが、すんごく単純なゲーム。玉転がし競争の要領で、なんでも引っ付く塊に、ステージ中のありとあらゆるものを巻き込んで、塊を大きくしていくだけ。制限時間以内に、いかに大きくできるか……が求められます。
最初は、そのサイズに見合う小さいものしかくっつけられませんが、塊が大きくなるにつれ、車、家、果てには島や竜巻なんてものまで巻き込んでいきます。
さっきまでは、先を阻む障害物だったものが、数分後にはあっさりあっさり巻き込まれる様子を見るのは、ある意味快感。
全体的に言えるのは、センスが独特、かつ面白いこと。
明らかにアヤシイ「王様」はもちろんの事、ポップな色使いや、かるーく記号化されたオブジェの数々。電話を巻き込めばベルの音が、人を巻き込んだら「おーい、ちょっと待てぇーい」など、思わず笑ってしまうような演出。
塊を大きくするという単純作業の中で、目と耳でダイレクトに楽しませてくれます。
プレイしているうちに、アレは巻き込めるかな？ 巻き込んだ時にどういうアクションがあるのかな？という欲求を引き起こす点で、製作陣は見事に成功しているといっていいでしょう。
あと、中毒性が高い音楽にも注目。「塊」をテーマに著名人が歌ってるんですが、バリエーションに富んでいて面白いです。
久しぶりに、エンドレスで聞いていたいＢＧＭだな、と感じました。
個人的に、
・「ＬＯＮＥＬＹ ＲＯＬＬＩＮＧ ＳＴＡＲ」
・「Ｋatamari Ｍanbo〜塊シンドロームmix」
・「カタマりたいの」
・「ケ・セラ・セラ」
をオススメしたい次第。
単純な操作性に、味のあるグラフィックに音楽。相当、ハマる要素を含んでるんですが、故にボリュームの薄さが惜しいところ。
ステージの難易度も高くないだけに、サクサクと進み過ぎて、数時間もあれば全ステージクリアできます。
一度クリアしたステージは、フリープレイ的に繰り返し遊べるものの、それを喚起する要素が少ないのも難点。
一応、巻き込んだオブジェを閲覧するモードもあるにはあるのですけど……。
せめて、（場所の特定までには行かずとも）未取得のオブジェはどのステージにあるのか、ぐらいのヒントがあれば、コンプリート意欲も進んだんでしょうけどねぇ。
他に、オブジェがランダムで配置されるエンドレスステージがあれば、繰り返しプレイに対しての評価も、かなり違ったと思います。とにかく、あっさりし過ぎている点が惜しい。
あと、中途半端に大きくなった場合―――人間よりは大きいけど、二階建ての家よりは小さい、ぐらいになった時、かなり視界が悪くなります。
つまり、大きな建物によって周囲が見づらくなり、しかし建物を巻き込めるほどの大きさを持ってない、となり、障害物に嵌りやすくなったりします。
このへん、半透明効果で見やすくしてほしかったですね。
ゲームのデキとしては、ライトプレイヤー向け、短時間プレイを意識したものです。
突き詰めて、長時間プレイする類のものではない事を、事前に把握しておくべき。
初めての人でも、けっこう面白さが楽しめるので、数人集まった時のもてなし用として重宝するかも。見てるだけでも面白さが伝わるので、一人プレイを代わり番こにプレイしていっても楽しめると思います。
・独特なセンス。
・中毒性のある音楽。
・短時間でもサクサク遊べるゲーム性。
・ワンプレイがサクサク進むだけに、全体のボリュームが欲しかったところ。
・繰り返しプレイを促すものが少なめ。
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