シリアスかくれんぼ。
アラスカの核兵器処理施設。そこに保管されていた百発以上の核兵器は、特殊部隊フォックスハウンドの蜂起により、彼らの手に落ちた。その最強最悪のテロリスト達を相手に、元フォックスハウンド部隊隊員「ソリッドスネーク」は再び戦場に舞い戻った。そう・・・・・・たった一人で。
ストーリーからしてハードボイルド感漂う３Ｄ探索型ＡＤＶ。このタイプに多いモンスターが敵・・・・・・という設定ではなく、あくまでも相手は人間です。その身体能力はとうてい人知を超えている方々ばかりですが。この点からも、非常にリアル性を感じることが出来ます。
グラフィックはいわゆるバイオ調で、画面構成そのものはそれほど目新しくありません。が、一線を画しているのは登場人物達のリアルな仕草。銃を構える動作一つ取っても非常に「らしい」感じが伝わってきます。
また設定にもこだわりがあります。例えば捉えられている女性は軽装のまま。ヘビースモーカーの主人公は、やたらと意味なくタバコを吹かすことが出来ます。
敵の一般兵に至っては、巡回中にトイレに行ったりします。あまりのこだわりに笑い驚きました。
音楽はそこまで印象が強くなかったかな・・・けど、声を演じている方達が熱演しています。またそのキャスティングもバッチリ。会話を聞くだけでも楽しめますね。
システム面では良い点と気になった点を一つずつ。
まず、一度死んでもコンティニューができるシステム。これはアクションが苦手な人には助かる要素だと思います。個人的に気になったのは操作性。なんだか、動きが「軽い」んですよ。主人公のソリッドが身体能力の高いという設定からかもしれませんが、もう少し「重さ」をもたせても良かったかと。
このゲームの一番の特徴は、「潜入という条件下の元、敵に見つからない第一」ということでしょう。
指での物音で敵をわざとひきつける、後から近づいて気づかれないうちにしとめる、離れた場所からランチャーで吹っ飛ばしたり・・・あげくのはてには、ダンボールをかぶってやり過ごすと言うムチャクチャなあらゆる回避方法を使う・・・・・・。
まさに「潜入する」という言葉がぴったりなシステムです。
以上のようにオリジナリティが高い反面、敵を倒しまくりたいという人には、向かないかもしれません。なにせ、下手に発砲すると応援を呼ばれてたこ殴り＆蜂の巣という結果になるから。
その点を考慮して、熱血度はやや低めにしてあります。
この作品はまさにアクション洋画ですね。爽快感はやや薄いですが、そのリアルな設定・雰囲気はバイオより遥か高い位置にあると思います。そのへんが好きな人にはたまらないゲームですね。
アクションの苦手な人以外には、オススメできる一品です。
・リアル
・「見つからずに進む」という快い緊張感
・バイオ〜のような爽快感を求める人には不向き
・特定のボス戦が難易度が高い。
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