本当に「超大作」。
日本にＲＰＧは星の数ほどあれど、その中で最も雛型的存在であり、抜群の知名度を誇る「ドラゴンクエスト」シリーズ。その発売は、毎度毎度社会現象的なものとして取り上げられ、常にゲーム界に影響を与えてきました。
そして、ＳＦＣからＰＳにプラットフォームを移し、我々ユーザーの前に姿をあらわします・・・・・・さて、どのような変化を遂げたのか。
まずグラフィック関連。ＰＳらしくポリゴンのフィールドになったのですが、基本的にはコレまでと同じ２Ｄを意識させたものとなってます。最初はちょっと違和感ありますが、慣れればそう問題ないですね。ただ、ちょっとポリゴンが粗く、建物とかとんがってるような箇所が多い気も・・・・・・。
個人的に不満なのがキャラデザイン。お約束の鳥山サンが手がけていますが・・・・・・やけに子どもっぽくないですか（汗）？ ほぼ２〜３頭身で描かれてるんで。
ドラゴンボールとかでかなりリアル志向のキャラデザとかやってたんで、それに対するアンチテーゼの一種かもしれませんが。ただ、個人的には４〜６ぐらいのような、６頭身＆しっかりとした描き込みキャラの方が好みでした。
何よりあんまりノンビリしすぎて、勇者のような雰囲気が皆無（笑）！＞主人公
取り上げるべきところは、戦闘シーンの敵の動きでしょうか。これまでよりさらに動くようになってて、見てるだけでも楽しいかも。
最後に・・・・・・ＣＧムービーは要らんかった！
音楽の雰囲気は、これまたすぎやまこういち氏って感じのノリ。ムチャに聞き手を緊張させず、とは言え変にダラダラともせず。そのへん、聞き手の感覚を意識した、とでもいうのでしょうか。バランスはお見事！
効果音関係は・・・・・・まぁ、こんなものでしょう。町とかから出るときはお決まりの「ザッザッザッ」だし。
システム関連で驚くのは、何より画面切り替えの素早さ！
いや、マジで早いッス。とにかくスピーディーで、ＳＦＣのものとそれほど遜色ありません。少なくとも凡百のそこらへんのＰＳ・ＲＰＧとは雲泥の差。戦闘への切り替えなんか、ホントにビックリしますよ。
確かに、グラフィックデータを（おそらく）削っているなどの犠牲もあるんでしょうが、それでもストレスなくゲームが進められるというのは、何事にも代え難いものでしょう。
新しく入ったものといえば石版システム。
世界には最初、一つの島しかありません。それが主人公達が時空（？）を越えながらイベントをこなしていくとあら不思議。封じられていた他の島や都市が復活していきます。なんだかパズルのピースを埋めていく感じでかなり新鮮。余計なことせんで静かに暮らしても良かった気もしますが。
と同時に、様々な過去や現在を行き来して、ストーリーの繋がりを感じるのが非常に面白いです。あの時ああだったものが、この時代でココと結びついていたり、イベントごとに細かくセリフが変化していったり・・・・・・その辺の練り込みぶりは、さすがドラクエ！という感じですね。
あとはダーマ神殿による転職システム、移民の町の入れ替え、カジノや小さなメダル等のお遊び要素ｅｔｃ・・・・・・やりこむ要素はいっぱい。寄り道だけで何時間かかるのやら・・・。
さてさて、これだけの大作ソフト。気になる点もイ〜ッパイ。
まず時間かかり過ぎ！ 私は基本職＆上級職各キャラマスター＆移民の町全種類揃えぐらいだったんですよ。なのにクリア時の時間は<１８０時間以上でした（笑）。お遊び等もいろいろやったら２００時間はゆうに越えると確信します・・・・・・。たぶん、シナリオ進めてクリアだけでも、１５０時間弱はかかるんじゃないでしょうか。文字通り「超々大作」です、プレイ時にはお覚悟を。
次に〜・・・・・・石版システム。シナリオを進めるにはコイツの欠片を集めなきゃならんのですが、取り忘れてたりするとも〜う大変。ただでさえ過去と現在の世界を行き来しなくちゃならんのに、何処で取り忘れてるのだがわかったもんじゃありません。
プレイ時には、素直に攻略サイトに頼りましょう。じゃないと、マジで地獄を見ます。←経験者
あとは画面をクルクルさせる探索形式かな。特に宝箱や階段を見つける際に、ストレスを受ける場面が少なくありません。これも石版未発見の要因の一つ。いっそ、〜６のような軽い斜め見下ろし２Ｄの方が良かったかも・・・・・・。
個人的にはストーリーの展開も気になりました。とにかく今回は、敵勢力の動機付けが極めて弱い！ ラスボスだって、結局何がしたかったのかよーわからんし。
そうそう。人によっては画面切り替えの際にフリーズもあるそうです。私は確か一度しかなかったですけど。それなりにこまめにセーブしていた方が吉かと。
そんなこんなで個別に見ていくと、各要素のポイントは高くないんですよ、実際。でも、何故かコントラーラを握ってしまう、あの「チャンチャ、チャンチャンチャンチャン、チャッチャーン♪」というＯＰを聞くと、やはり遊んでおかなければと思ってしまう、そんな感じになってしまいます。
超絶に面白いとまでは言いませんが、十分に良作のデキ。
「遊べる作品」であることは疑いようのないコトだと思います。
・このレベルでの読み込みの速さには驚くばかり。
・寄り道要素満載。
・まさに「ドラクエ」である雰囲気。
・グラフィック・・・特にＣＧやイメージデザインは緊張感まるで無し。
・ミニイベント集という感があり、全体把握がなかなか・・・。
・散らばった石版、取り忘れると大騒動！
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